はじめに
ワーキングマザー(ワーママ)の年収事情は、多様な側面を持っています。子育てと仕事の両立は容易ではありませんが、ワーママたちは様々な工夫を重ねながら、キャリアアップと収入向上に取り組んでいます。本記事では、ワーママの年収実態と、年収アップに向けた戦略について詳しく解説していきます。
ワーママの平均年収と実態
まずは、ワーママの平均年収と実態について見ていきましょう。
キャリア志向のワーママの平均年収は高水準
キャリア志向の強いワーママの平均年収は435.9万円と、全国の女性平均よりも130万円以上高い水準にあることが明らかになっています。これは、高い専門性と能力を持つワーママが多いことを示しています。職種別では、シンクタンク・コンサルが555万円と最も高く、経営企画や広報などの職種も500万円を超える高水準となっています。
また、年代とともに年収が順調に上昇していく傾向にあり、45歳以上では538万円に達するなど、ワーママのキャリアアップが着実に進んでいることが確認できます。このように、キャリア志向のワーママは、出産・育児にもかかわらず、高い年収を維持し続けていることがわかります。
年収700万円超のハイアーナーも存在
キャリア志向のワーママの中には、700万円以上の高年収層も10%近くを占めています。女性全体でみると年収700万円以上は4.8%と少ない割合ですが、ワーママにとっては目標とする年収水準と言えるでしょう。
年収 | 割合 |
---|---|
700万円以上 | 10% |
300万円台 | 最多 |
このように、ワーママの年収は幅広く分布しており、高年収層の存在が確認できます。年収700万円以上を実現するには、フルタイム勤務や好条件の企業への転職、年収の高い仕事への転職が有効な方法となります。
保育園ママの年収が比較的高い
ワーママの年収は、子供の年齢や保育環境によっても大きく異なります。保育園ママの方がフルタイムで働いている数が圧倒的に多いため、年収が高い傾向にあります。一方、幼稚園児のママは100万円未満が多く、母子世帯とふたり親世帯でも大きな差があることがわかっています。
正社員の場合は年収200万円を超える人が約75%となっており、子供との時間も大切にしつつ将来のためにも稼ぎたいワーママには正社員として働くことがおすすめです。しかし、非正規・パートの場合は年収103万円以下の割合が約70%となっており、夫の扶養を超えない働き方を選択している方が多いようです。
ワーママの年収アップ戦略
次に、ワーママの年収アップに向けた戦略について見ていきましょう。
フルタイム勤務への転換
ワーママの年収アップには、フルタイム勤務への転換が有効な選択肢となります。時短勤務やパートタイムでは年収に限界があるため、子供が成長するのに合わせて、フルタイム勤務に戻すことで大幅な年収アップが期待できます。
実際に、フルタイムの正社員ワーママは年収401万円以上と、年収が高い傾向にあります。ただし、フルタイム勤務に踏み切るには、子どもの世話を他者に任せる必要があり、仕事とプライベートのバランスが重要になってきます。自分の大切にしたいものを明確にすることが不可欠でしょう。
スキルアップと転職活動
ワーママが年収をアップする別の方法として、スキルアップと転職活動が挙げられます。現在の仕事で時給が低い場合、資格取得などでスキルを磨き、より高い時給が得られる仕事に転職することで年収アップが可能になります。
転職の際は、リモートワークやフレックス勤務が可能な大手企業や外資系企業がおすすめです。これらの企業では、成果主義の評価により高収入を得られる可能性が高く、子育てとの両立がしやすくなります。転職エージェントを活用し、自分に合った好条件の企業を見つけることが重要になるでしょう。
副業の活用
最後に、副業を活用することで年収をアップさせる方法があります。自宅でリモートワークを行うことで、隙間時間を活用して収入を得ることができます。慣れてくると、本業と変わらない収入を得られるようになる可能性もあります。
ただし、副業には労働時間の管理が難しいなどのデメリットもあるため、無理のない範囲で行うことが肝心です。副収入を得られれば、貴重な現金の流れが生まれるので、ワーママにとってメリットは大きいと言えるでしょう。
まとめ
ワーママの年収事情は、子育て環境や世帯形態、働き方によって大きく異なります。キャリア志向の強いワーママは平均年収が高水準にあり、高年収層も一定数存在することがわかりました。一方で、年収200万円以下のワーママも多数おり、二極化の傾向が見られます。
ワーママが年収アップを目指す上では、フルタイム勤務への転換、スキルアップと転職活動、副業の活用などの戦略が有効です。子育てと仕事の両立は簡単ではありませんが、様々な工夫を重ねることで、高い年収を実現できる可能性は十分にあります。ワーママ一人ひとりが置かれた環境に合わせて、最適な方法を選んでいくことが肝心でしょう。